報告者 前田・重野
◆事業概要
大学・企業・NPOなどが協働でインターネット上のサービス(言語グリッド)を利用して、主に和歌山大学吉野研究室と共に、医療現場で多言語間のコミュニケーションサポートを行うシステムの開発を行いました
病院設置型多言語受付支援システム
WEB版多言語問診支援システム
モバイル版多言語問診支援システム
Andoroid IOs版利用状況
◆実施体制
重野 前田 久我口 中本 高嶋 和歌山大学吉野研究室
◆実施財源
戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)地域ICT振興型研究開発
大阪コミュニティ財団(研修)
事業評価・課題
・事業でできたこと
これまで、個々のパソコンにソフトウェアをインストールして、インターネット経由で内容を変更したり、利用する形のシステムを中心に開発してきました。2010年度はダウンロードをせず、インターネット上で利用ができたり、スマートフォンなどのモバイルで利用できるシステムなど、患者さん個人が利用するシステムを中心に開発し、androido、iOSで利用する多言語問診M3(M-cube)やナースのお助けぷち通訳、ビデオ電話通訳システムYoutranなど多くのシステムの開発ができました。
これらのアプリケーションをapp storeやandroidマーケットに公開すると、webサイト以上に早いスピードで世界中から利用され、利用者からのフィードバックが返ってくることで、開発・普及には非常によいツールであることを実感しました。来年度以降、システムの利用評価等も参考にしながら、改善を行っていきたいと考えています。
一方、2010年度は新しいシステムの開発に追われ、病院設置型のM3の広報や導入に多くの力を割けませんでした。また、開発するシステムが増えるにつれ、作業も増えていきますが、システムに搭載する膨大な量の用例(文例)の作成や整理・翻訳などが中心になるため、複数のスタッフで分担することが難しく、システムの開発スピードに追い付かないこともありました。
また、大学の研究室と開発しているため、学会の多い時期、入試、卒論・修論発表の時期はシステムの開発が進まない等、プロジェクトとしての進捗に波があったと感じています。
来年度は多文化内の担当を確実に分けること、大学とのスケジュール調整を少し長いスパンできちんと行い、確実に事業を進めていきたいと考えています。