Youtran
iPod touchやiPhoneを利用してビデオ電話通訳のためのアプリケーションを和歌山大学と開発を進めています。
医療現場でのことばの問題やサポートへの認識が広まり、ここ数年、多くの自治体、病院、NPOによって医療通訳者の養成や派遣の取り組みも広がっていま す。しかし、同行通訳の場合、通訳者が対応できる範囲や時間は限られており、通訳派遣の仕組みや通訳者がいても、対応できないケースも少なくありません。
そのため、これまでにも電話の三者通話を使った通訳の取り組みなどもありましたが、三者通話専用の機材が必要であったり、相手の顔が見えないという不安から、利用件数は伸びませんでした。
最近、iPhoneやandroidoなど、スマートフォンで、相手の顔を見ながら通話ができるようになってきています。ビデオ通話専用機材ではなく、だれでも比較的所有しやすいスマートフォンを使って、電話通訳のサポートができないかと思い、和歌山大学とビデオ電話通訳のための「You tran」というアプリケーションを開発しています。
しかし、同行通訳と比べ限られた情報の中で通訳を行わなければいけない電話通訳は、同行通訳とはまた異なるスキルも必要です。そのため、将来的にこのビデオ電話通訳の事業で担い手となる通訳者の研修会を開催しました。
将来的に、ビデオ電話通訳事業として運営する際は、基本的に京都の依頼に対しては多文化共生センターきょうとの認定を受けた通訳者の方に対応いただきますが、対応できない時間や言語は、他の地域の通訳者の方にフォローしていただくなど、地域を越えた通訳のネットワークの構築を目指しています。
2011度から、医療通訳派遣を行う、多文化共生センターきょうと、エスニコ(札幌)、伊賀の伝丸(伊賀)の3つのNPOが協働で、ビデオ電話通訳の対応を考えていますが、同行通訳と比べ限られた情報の中で通訳を行わなければ行けない電話通訳は、同行通訳とは異なるスキルが必要です。そのため、このYou tranを利用し、ビデオ電話通訳研修を行いました。
それぞれの団体で事前に日本に住んでいる外国人の現状、医療通訳の現状など、電話での医療通訳を行う上での基礎知識について、ワークショップやレクチャーを行っていただき、2/3、7日は電話通訳に特化した研修を行いました。
2/3、7日は、前半1時間は電話通訳に関わるレクチャー、後半2時間は多文化共生センターきょうとの事務所を患者と医者のいる病院の診察室と見立て、研修会場と事務所をビデオ電話でつなぎ、通訳ロールプレイを行いました。
いつもは難なく通訳を行う通訳の方も、慣れない機材とシチュエーションを目の前に緊張してしまう人も多かったのですが、研修後は「もう少したくさん研修がしたかった!!」という声も多くいただき、どこの拠点もとても充実した研修会となりました。
京都会場(@cocon烏丸):
開催日時:2月3(木)15:00-18:00
参加者:14名
言語:英語・中国語・スペイン語
札幌会場:
2月3(木)18:00-21:00
参加者:11名
言語:英語・中国語・スペイン語・ロシア語・ハングル
伊賀会場:
2月7(月)18:00-21:00
参加者:16名
言語:英語・中国語・ポルトガル語・スペイン語
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